デイライトについて

コーディングでデイライト(Daytime Running Lamps=DRL)を有効にできるのですが、これは保安基準を満たさない、とあちらこちらのブログに書かれています。

デイライト

理由としては・・・

  1. ヘッドライトより上部が光ってはいけない
  2. 手動で点灯、消灯ができてはいけない
  3. スモール点灯時には消灯しなくてはいけない

などが書かれていました。
たしかに1はコーディングで行うDRLでは対応できません(2、3の項目はコーディングで対応できそうです)。
が、国産車でDRLを装備している車を調べると上記に当てはまらないものもありそうです。

そこで法令などを少しだけ調べてみました。

2007年6月29日の保安基準の細目を定める告示において、デイライト(昼間走行灯)の基準が定められています。

4.18. 昼間走行灯
4.18.1. 備付け
自動車には、昼間走行灯を備えることができる。
4.18.2.
自動車に備える昼間走行灯の個数は、2個であるものとする。
4.18.3. 取付位置
4.18.4.1. 水平方向
昼間走行灯は、照明部の最外縁が自動車の最外側から400mm 以下となるように取り付けられなければならない。
昼間走行灯は、前面の両側に備える昼間走行灯の照明部の最内縁の間隔が600mm 以上(幅1,300mm 未満の自動車にあっては、400mm 以上)となるように取り付けられなければならない。
4.18.4.2. 垂直方向
昼間走行灯は、照明部の下縁の高さが地上250mm 以上、上縁の高さが1,500mm 以下となるように取り付けられなければならない。
4.18.4.3. 昼間走行灯は、その照射光又は自動車の後写鏡その他の反射面による反射光が当該自動車の運転者の運転操作を妨げるおそれのないよう取り付けられなければならない。
4.18.5. 幾何学的視認性
昼間走行灯は、次に掲げる幾何学的視認性に係る角度α及び角度βにより定義される範囲内において、昼間走行灯の見かけの表面が見通すことができるように取り付けられなければならない。
α 上方10°及び下方10°
β 外側20°及び内側20°
4.18.6. 方向
昼間走行灯は、自動車の前面に前方に向けて取り付けられなければならない。
4.18.7. 電気結線
4.18.7.1. 昼間走行灯は、エンジンコントロールを作動状態に設定する操作を行った場合に、自動的に点灯するものでなければならない。また、昼間走行灯の自動点灯機能には、手動式の操作装置を設けなければならない。
4.18.7.2. 昼間走行灯は、すれ違い用前照灯又は走行用前照灯を点灯したときに自動的に消灯するものでなければならない。ただし、走行用前照灯を短い間隔で断続的に点滅する又は交互に点灯させることにより警報を発する目的で点灯させる場合にあっては、この限りでない。
4.18.8. 点灯操作状態表示装置等
自動車には、昼間走行灯の点灯操作状態を運転者席の運転者に表示するための点灯操作状態表示装置を備えることができる。

ここでは、上記の3が書かれています。ただ1については記載がなく(おそらく補助灯の基準と混同していると思われます)、さらに2については逆のことが書かれています。
ネットの情報はいい加減ですね(笑

これを見るとBMWのF30/31の欧州標準の(日本では無効化されている)DRLはコーディングで有効にしても問題ないように思えます。

しかし。
この告示は2009年10月24日付で削除されているらしいです(なんで?)。
となるとDRLの規定がなくなり、結果として「その他灯火」に分類されます。
この「その他灯火」の規定は、おおむね

  1. 灯光の色が赤色以外のこと
  2. 光度が300カンデラ以下であること
  3. 灯光が点滅しないこと
  4. 光度が増減しないこと
  5. 直射光及び反射光は、自車及び他車の運転操作を妨げないこと

となります。

これだとコーディングで有効にできるDRLで引っかかるのは2番のみになりそうです(光度計なんてものは持っていないので本当に300カンデラ以上なのかどうかはわかりません)。

じゃ、2番は解決できるのか? と思ってDRL時の照度調整ができるかどうか調べてみたところ、コーディング項目にありました。

□ デイライト点灯時エンジェルアイ照度変更 (未確認)

FEM_BODY→MAPPING_TAGFAHRL_V_L_PWM_LEVEL_1
FEM_BODY→MAPPING_TAGFAHRL_V_R_PWM_LEVEL_1
・デフォルト値:Werte 64 (100%)

こいつを変更して300カンデラ以下にしてやれば保安基準に違反しなくなるんじゃないか、と。
でも、実際に何カンデラなのかは測定できないので、国産車純正のDRLの明るさと見比べるしかないですね。

法律の専門家でも、車の専門家でもないですが、調べた内容をまとめてみました。
このブログを見てDRLを有効にした結果、車検が通らなくても、ディーラーで入庫拒否されても責任は負えませんのであしからず。

2015/1/28 追記

デイライトのエンジェルアイの照度変更ですが、私のクルマというかE-SYSでは上手くいかなかったです。

FEM_BODY→MAPPING_TAGFAHRL_V_L_PWM_LEVEL_1
FEM_BODY→MAPPING_TAGFAHRL_V_R_PWM_LEVEL_1

のWerteを64以下にするエラーになります。
うーん、なんでだろ。

 

デイライトについて」への6件のフィードバック

  1. 通りすがり のコメント:

    カンデラの測定は、わりあい簡単です。
    1m離れたところでルックスを測定すれば、その数字がカンデラになります。
    iPhoneを持っていれば、iPhoneのカメラを使ってルックスを測定するソフトがあります。(Androidにもあるのですが、使える機種が限定されています)
    他の光を拾わないよう、真夜中に真っ暗な所で測定してください。

    • akitoshi のコメント:

      コメントありがとうございます。
      カンデラの測定方法ありがとうございます。
      そんな方法があるんですね。今度試してみます。
      ありがとうございました。

  2. 立ち読み のコメント:

    こんにちは。私もエンジェルアイの光量調整をコーディングしたいなと思っておりますが、こちら、やはり謎のままでしょうか?

    • akitoshi のコメント:

      あの後、少し調べたのですが不明でした。
      今なら何か情報があるのかもしれませんが、まだ調べてないです。
      せっかく記事を読んでいただいたのにすみません。

    • naga9201 のコメント:

      私のも以前は調整できていたんですが、ディーラーでソフトを
      アップデート後、100%がら減光できなくなりました。
      対応策、今のところ不明です。

      i-step 
      F020_15_07_502 → F020_16_03_504

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